バックオフィスがblenderで3Dモデリングしてみた

はじめに

「記事を書いてください」と言われたものの、「よし面白いこと書くか!」といったクリエイティブな発想力がないため行き当たりばったりで始まってしまいました。

普段の業務はバックオフィス全般なので面白い話題も特になく……。

そういえば入社前に3か月ほどblenderを触っていたから、もう一回触ってもいいかも~!!!

というノリでモデリング初心者のバックオフィスがモデリングをやってみます。

8月の記事は他のお二人が丁寧な記事を執筆してくださっているので、私の記事は片手間に読む程度のボリュームと雰囲気で進めます。

また“カムバ”とか“サブディヴィジョンサーフェス”のようなカタカナが色々出てきますが、わからなくても問題ないです。

ちなみに私は絵を描くような視覚的なアウトプットの経験は人並みで、絵は描けないほうです。

中学時代は幽霊部員になれるからという不純な動機で美術部に入部して、部活動中は読書に勤しんでいました。

ウォーミングアップ

まずはblenderの操作の感覚を掴まなければ何もできません。

入社前にもお世話になったYuki’s blender schoolさんの【超入門】今からはじめるblender3.0 ~導入から画像出力まで~を参考にモデリングをしてみます。

基本的な操作から始まり、ノードやレンダリングなどの「これを知っておけば大丈夫!」がギュッと詰め込まれているので、blender入門として非常におすすめのチュートリアル動画です。

動画を見ながら感覚を取り戻しつつ、以前blenderを触ったときの①シーム設定→②UV展開→③テクスチャ作成にかなり手間取った記憶が不意に蘇りました。

特に①と②を綺麗に行わないとその後が信じられないほど大変な工程になるんですよ。ぐちゃぐちゃになったUV展開図を見て何度言葉を失ったことか……。

これは仕事でも同じことが言えますよね~。

正直なところテクスチャ作成が非常に面倒なので、今回はマテリアルだけを使う予定です。

完成~!

作業時間は1時間ほど。

一度作ったオブジェクトを複製して、マテリアルを設定するだけなのでサクッと終わりました。

そして一から何かを作るのってやっぱり楽しいな~!とレンダリングしたりんごたちを見てしみじみ。

この時点ではつまずいたり、困ったりすることもなく、かなり順調です。

そして長らくPCゲーをやるときしか出番のなかったグラボが本領発揮し始めていて何よりも嬉しい!

実践

最初は「トモニちゃんをモデリングする」と言っていたのですが、私には絶対に何があっても忘れてはいけない最優先事項があるんです。

それはカムバ!推しグルが7月19日に新ミニアルバムと共にカムバしたんです。

一大事なんです、本当の本当に。(この記事が出るころにはカムバ期間は丁度終わっているのですが、その頃にはたくさん一位を獲って新記録も残せていたら……)

音楽番組1位!アメリカビルボード1位!MV急上昇ランキング1位!投票券集め!MV再生!etc…と、とにかく決められた期間内でやらなければいけないことが多いんです。

こんなことをしてる場合じゃないよ~!!!私が応援のために奔走しなくていい理由なんてない!!!

かと言って「記事は書きません」は有り得ないので作業期間も考慮して、モチベを維持しつつ最小限のコストで最大限のアウトプットをするという決断に至りました。

練習で何か作ってから最終的にトモニちゃんを…とふんわりした最初の構想を、自分が最近ほしいと思っているデザインのトレカケースに方向をチェンジしました。

最近Y2Kにハマっているので、コンセプトは「カッコいいんだけどかわいい!」です。

たっぷりのフリルだとかパステルカラーだとか、かわいいイメージの代表格は取り入れずにかわいいさを出せたらと思います。

まずモデリングは下絵を用意するところから始まります。

全く絵が描けないので今回の記事で一番気乗りしない作業です……。

Adobe Frescoで下絵を描き始めて10分ほどで出来上がったのがこちら。

手の抜き具合、モチベの下がり具合が見て取れますよね。

完全に気持ちはカムバへ向いているので、今更取り繕っても仕方がありません。がんばれ私!

一応Y2Kをイメージしてはいるものの、モデリングするときの自分が細かいディテールをなんとかしてくれるだろうと願っていざモデリングに突入。

X軸を基準にミラーで左右反転してトレカケースの土台となる四角形とパーツを作っていきます。

なんかちょっと違うかも……。

修正するに当たって気になる部分を書き出してみます。

①土台がただの四角形だから地味に見える

②ひし形をもっとY2Kのきらきらのシルエットに寄せる

③全体的に蔦っぽい

特に③は自分がイメージしたものとかけはなれているように感じます。

ただ具体的な改善案が思い浮かばず、思い切って無くしてみました。

こうして細部をいじりながら2パターン作り、マテリアルを反映しても自分のかわいいには刺さらず……。

あまりゴツくしないほうがバランスが良いのかもと遠慮しないほうがいいですね。

ネイルパーツがデカければデカいほど、そして乗せれば乗せるほどかわいくて強くて最高なように、トレカケースも同じなのかも。

ただ土台のうねうねした形は陰影によってマテリアルのメタリックな質感をかなり出してくれました。

また大きなハートもデザインの雰囲気をまとめる役割を担ってくれているような感じがします。

途中で何度かピボットポイント(画像中央のオレンジの点)を見失ってミラーが正しく反映されなかったり、サブディヴィジョンサーフェスを適用しているのに謎の影が生じたり。

思うように進まずムカッとしながらも「これは無いな」と思い、修正と試行錯誤を繰り返して最終的に下絵をブラッシュアップすることにしました。

先述した土台とハートは気に入ったのでそのままに、ディテールに手を加えてみます。

そして後に二枚目の画像のひし形改めきらきらたちが大活躍してくれます。

もう一回!

作業中のコツを書いておきます。

めんどくさいな~という気持ちが顔をのぞかせたら、絶賛カムバ期間中の推しグルを見つめて心を奮い立たせます。

推しグルがボイトレ、ダンスレッスン、コンテンツ撮影、作詞作曲、筋トレ、番組出演、イベント、ライブをこなして毎週のように国内外を飛び回っているのに、私がこれしきのことで立ち止まっていいわけがないんです。負けるな私!積んだ音盤だってそのうち届くよ!

描き直す際はパーツを盛りつつまとまりのあるデザインを目指します。

トレカケースの役割はトレカの魅力を引き立てることであり、主役になることではありません。

かといって見劣りするようなデザインでも良くないという、意外と難しい塩梅です。

そうして最初の下絵のシルエットも残しつつ、新たに描き始めて30分ほど。

かなり良い仕上がりに!

ぱっと見は刺々しくカッコいいですが、ハートやきらきらが絶妙なバランスのかわいいさでグッときました…!

デザインの重心をモチーフのハートに集めたかったので、それも出来たかなと感じます。

あとはこれをモデリングするだけなので、モチベが戻り始めました。

下絵を細部まで描きこむスキルが無いので、まず大まかに作ります。

見て分かるように下絵をそのまま反映はさせていません、

理由としては実際作ってみるとオブジェクトが下絵では不十分で空白が目立つ点と、各オブジェクトを結合しながら増やしていきたい点が挙げられます。

ここまで作ったら、次はバラバラになっているオブジェクトを結合しつつ、ツノを生やすイメージで棒状になっているオブジェクトから辺を押し出していきます。

ある程度できたらオブジェクトに変な影が無いか細部を確認します。

無心に辺を押し出す作業をやっていると①のように表面に謎の影が生まれることがあります。

大抵は面の方向か不必要な点、辺、面が生成されていることが原因かなと思います。

今回だと辺の生成が原因で、②の白い線が該当しています。

削除、もしくは溶解すれば③の滑らかな表面になります。

オブジェクトを増やした後にやるよりも、マテリアルプレビューで随時確認しながら進めたほうが修正がしやすい気がします。

モデリングが完了したら今度はレンダリングに進みます。

今回はマテリアルが金属っぽいので、そのままレンダリングすると物足りなくなるため環境テクスチャを設定しました。

環境テクスチャがあるとオブジェクトに反射するので、雰囲気を出してレンダリングできます。

紆余曲折を経て完成!

かわいい~!イメージ通りのビジュになりました!

刺々しさと少しの無骨さときらきらしたかわいさが両立出来ていて、最初に目指していたものが作れたと思います。

裏面は何もない状態を想定していましたが、作業していくうちに作りたくなったので少し付け加えました。

何か言葉を入れようと考えて真っ先に思いついたのが、「꽃길만 걷자(直訳:花道だけを歩こう)」でした。

よく韓国アイドルや推しを応援するときに使われる言葉で、「これからの人生は綺麗なものだけを見て、幸せでいられますように」という願いが込められています。

これにトレカを入れることを想像するとわくわくしてきました…!

そして自分で思っていたよりも自分にはこれぐらいのものを作れる力があるんだな~と少しだけびっくりしています。

頑張れば何でも作れそう!

さいごに

モデリングはデザイン、描き起こし、彩色センス諸々の技術が必要だとしみじみ感じました。

私は絵が描けないので下絵の段階で躓きましたが、逆に絵を描く技術がある人はマシンさえあれば自分の絵を好きなように3Dに落とし込める気がします。

また普段は数字と活字を相手にしていてクリエイティブなことはないので、久しぶりに作る楽しさを感じられました。

気が向いたときに自分の専門領域や得意とする領域を飛び出して、新しくチャレンジしてみてもいいかもしれないですね。

いつかこのトレカケースを実際に出力できたら~と考えています。

皆さんもモデリングにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

参考

素材


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